ウールサッキング|ひだまり動物病院吉祥寺-武蔵野、杉並、練馬

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ウールサッキング

2017年11月26日

猫が毛布に吸いつく姿を見たことありますか?
とても可愛らしい姿ですが、注意が必要な行動です。
気づいたら、布に穴が開いていた、食べていたということがあります。
なぜ、布を食べるのか原因と対策について紹介します。

●ウールサッキングの危険性
猫が布を食べてしまうことをウールサッキングと言います。
布製品以外にも、ダンボールやゴム製品、ビニール袋などを食べてしまう子もいます。
食べてしまった異物が便と一緒に出てくるか、吐き出すかすればいいですが腸に詰まって腸閉塞となってしまうと手術が必要になります。
猫 体調不良.png

●原因
ウールサッキングをする猫の多くは0~2歳の猫に見られますが、成長とともに自然となくなります。しかし、中には4歳から始まったり、一生涯続ける猫もいます。
現在までウールサッキングの原因ははっきりと分かっていませんが、推測されるいくつかの原因を紹介します。
<遺伝>
シャムやヒマラヤン、日本猫などの東洋種の猫に多く見られるため、遺伝が関係していると考えられています。
<早期離乳>
母猫から早くに引き離された猫にウールサッキングは発症しやすいと言われています。
早すぎる離乳や、母猫に甘えることができなかった猫は寂しさを抱えています。
お乳の変わりに布を吸って、欲求を満たそうとしますがエスカレートすると「布を食べる」という行動になってしまいます。
<ストレス>
空腹、退屈、愛情不足、環境の変化などストレスがきっかけで始まる場合があります。
この場合は母猫と一緒に過ごした時期への退行行動(赤ちゃん帰り)が起こり、布を吸うようになります。これもエスカレートすると布を食べてしまいます。
<匂い>
羊毛に含まれるラノリンという成分が母猫の匂いを思い出させると言われています。
また、人の脇の匂いに反応する猫もいます。
これらの匂いに反応してウールサッキングが引き起こされることがあります。

●対策
<対象物を隠す>
食べてしまう素材や物を隠すのが1番の対策になります。
例えば、猫用ベッドを食べてしまうなら、猫ちぐらや猫鍋に変える。
洋服やぬいぐるみを食べてしまうなら、猫が届かない場所へ片付ける。など、決まったものだけが対象物になっている場合は隠すことで対策できます。
しかし、何でも食べてしまう子やカーペットやカーテン、布団など隠すことのできない物も食べてしまう子は現実的に困難なことがあります。
あまりにひどい場合は飼い主さんが留守や就寝中の見ていられない時間帯はケージやサークルに入れておくのも1つの方法です。
猫ちぐら.png
<食事の変更>
空腹によるものであれば、食事量が足りているか見直してみましょう。
満腹感が得られれば、改善することもありますが肥満にも気をつけなければなりません。
また、繊維質を欲しているならば、食物繊維を多く含んだ食事を与える治療法もあります。
フード変更は実践しやすいですが、繊維食の変更だけで改善される子は少ないようです。
<ストレス解消>
寂しさや退屈が原因であれば、たくさん遊んでストレス解消してあげましょう。
布への執着心をなくすために、上下運動ができるキャットタワーや、狩猟本能を刺激するようなおもちゃなどを用意してみて下さい。
布製品のおもちゃが心配であれば、転がすと小さな穴からフードがでてくる知育玩具もおすすめです。
また、早期離乳で愛情不足の子であれば幼少期に母猫に甘えられなかった分、飼い主さんはたくさんの愛情を注いであげて下さい。
猫 おもちゃ.png
<嫌なニオイをつける>
対象物に猫が嫌がるニオイや味をつけて口にいれさせない方法です。
しつけ用で市販されているスプレーを吹きかけるだけなので簡単にできます。
しかし、乾くと効果が薄れてしまうのでこまめにする必要があります。

ウールサッキングは、やめさせることが難しい行動です。
寒くなったこの時期に毛布やカーペットが活躍しますが、穴が開いていないか確認してみてください。
ウールサッキングに気づいたら生活環境の見直しや工夫をして異物による事故を防ぎましょう。