「No More Woof」

こんな名前の装置がフィンランドの企業で現在開発中だそうです。
これは、脳波計測器が付いた装置を犬の頭に装着することによって脳波を調べ、そのパターンからいくつかの感情を読み取り、人の言葉にしてスピーカーから出力してくれるそうです。
しかし、人間と違い動物には毛皮があること、犬には頭蓋骨の中に薄い筋肉があるため脳波の測定は非常に難しく、複雑な感情を読み取ることは写真のような簡単な装置では不可能だと専門家は言っていました。
常日頃、動物と話すことができたらどんなに楽しいだろうと思っていた私にとっては、ついにこんな夢のような装置が開発される時が来た!と思いワクワクしてしまいましたが、実現化はまだまだ先のようですね…。

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こんな装置だそうです

人間の言葉で話してくれるのが一番わかりやすいですが、ワンちゃん達にも気持ちの表現方法がいくつかあります。
今回はその一つである、カーミングシグナルについて少しお話させていただきたいと思います。

カーミングシグナルとは…
日本語で「Calming」は落ち着かせる「Signal」は信号なので、直訳すると「落ち着きをもたらす信号」となります。
ワンちゃん達にとって、無用な争いや危機を回避し、自分の立場や感情を相手に伝える際の、犬に生まれつき備わった非音声的言語のことを言います。簡単に言えば、争い回避のためのコミュニケーション、「不安」や「ストレス」を感じた時に発する犬のボディランゲージです。
生まれつき備わったとお話しましたが、ワンちゃんの中には、母犬や兄弟から早く離されたり集団生活の経験が無い子などは、これを学ぶ機会が無いため表現力が乏しかったり、理解しようとしてもなかなかできない子もいるようです。
ノルウェーの動物学者であるトゥーリッド・ルーガスさんが提唱し、現在は30個程に分類されています。

すべては難しいので、代表的なシグナルを簡単に紹介します。
①相手に背を向ける
理由:相手を落ち着かせようとしている。上位の犬が下位の犬に「心配無いよ」と知らせるため。
②相手の口を舐める
理由:相手に敬意を表すため。
※子犬が餌をねだるとき、母親の口元を舐めたりします。この行動が成長と共に服従表現へと変わり、敬意を表すための表現となります。犬同士ではなく、人間に対しても使われる表現です。
③からだを掻く
理由: 嫌がっているとき、やめて欲しいことを相手に知らせるため。
④前足を中に浮かせる
理由:緊張や興奮している自分を強く落ち着かせるため。
※ポインターなどの猟犬の場合は、獲物を発見した時に見せる静姿勢「ポインティング姿勢」。
※パピーリフトと言って、相手の関心を自分に向けるためにするこの動作とは理由が違います。
⑤あくびをする
理由:高ぶった気持ちを鎮めるため。ストレスや不快であることを相手に知らせるため。
※本当に眠いときや、リラックスしているときにもあくびをします。
⑥からだを低い位置に落とす
理由:遊びの誘い、歓迎、喜びを知らせるため。
⑦噛んだ後、舐めてくる
理由:「もう逆らうなよ」と噛んだ相手に知らせるため。
※噛んだことを後悔して、謝っているようにも思えるので、勘違いしてしまいがちな行動です。

代表的なシグナルを簡単に紹介しましたが、実際にはシグナルを出した時の、ワンちゃんの置かれている状況や状態など全体を観察して判断することが必要です。

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