療法食とはどんなものかご存知ですか?
食べてくれなくてお困りの飼い主さんもいるのではないでしょうか。
療法食の正しい使い方や、食べてもらう工夫などを紹介したいと思います。

●療法食とは
病気の治療で特別な食事による栄養管理を食事療法といい、食事療法に用いるフードを療法食といいます。
療法食は病気の種類や症状に合わせて、特定の栄養素を減らしたり、増やしたりされています。
多くの種類の療法食が開発されており、病気の子の健康状態を栄養学的にサポートする目的で利用されています。
フード保存方法.png

●正しい使い方
<療法食の選び方>
病気の状態や段階に合わせて栄養が調整された療法食は、健康な子にとっては栄養バランスが偏ってしまいます。
病名が分かったから、予防目的でなどの理由から飼い主さんが自分の判断で療法食を選んで与えると、かえって健康を害する危険があるためやめましょう。
療法食に切り替える場合は必ず獣医師の指示を受けてから始めるようにして下さい。
<定期的な診察を受ける>
療法食の継続や変更などは現在の健康状態によって判断されます。
他にも、体重に見合った食事量かどうかの判断も行います。
症状が改善した、または改善しないからと勝手に療法食を終了してしまうのもよくありません。療法食を与えている場合は、定期的な診察を受けましょう。
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<療法食以外の食事>
療法食を与えていても、それ以外のフードやおやつを与えてしまうと療法食の効果が十分に発揮できない場合があります。
基本的には、療法食以外のものは与えないようにしますが、健康状態や療法食の種類によっては他のフードと混ぜたり、トッピングをしても大丈夫な場合もあります。
療法食以外のものを与える際には獣医師に相談しましょう。

●切り替え方
療法食を始める際に、動物病院からサンプルをもらうことができます。
まずは、療法食といつものフードを別皿で並べておき、食べるかどうかチェックしてみましょう。
療法食の嗜好性も良くなってきているので、すぐに食べてくれる子も多いですが、中には食べてくれない子もいます。
療法食を食べてもらうには切り替え方を工夫してみましょう。
いきなり全ての食事を療法食に切り替えても食べてくれないことがあります。
今まで食べていた食事と混ぜながら切り替えていきます。
少しずつ、療法食の割合を増やしていくようにして、7~10日間を目安に完全に療法食へ切り替えるといいでしょう。

●食べない場合
<体調が回復してから与える>
体調不良で食欲低下している場合は療法食を食べてくれないこともあります。
また、入院中の記憶やフードに薬が混ざっているなどの嫌悪感が療法食と結びついて食べないこともあります。
そんな時は無理をせず食欲が戻ってから与えてみて下さい。
<他のメーカーを試してみる>
食欲はあるけど、療法食は食べてくれない場合は味や匂い、舌触りなどが気に入ってない可能性があります。
また、最初はよく食べていたが次第に食べなくなってきたという話もよく聞きます。
その場合、他のメーカーの療法食に変えてみましょう。
新しい味や匂いに興味を持ったり、フードの形や大きさが気に入って食べてくれるかもしれません。
療法食にもドライタイプとウェットタイプがあるので、好みに合わせて使ってみるといいでしょう。
<風味を加えてみる>
元々、食べムラや偏食がある子では療法食だけでは食べてくれないことがあります。
鳥のささみ、にぼし、野菜、おやつなど普段からあげていた好物をトッピングしてみましょう。ただし、療法食や病状によっては与えてはいけない物もあるので、獣医師に確認してから与えて下さい。
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1回あげてダメでも、少し工夫をしてみると食べてくれるかもしれません。
療法食も、おいしいと喜んで食べてくれると飼い主さんも嬉しいですよね。
どうしても食べない場合や、食事量など気になる点がある時は動物病院に相談して下さい。

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