犬があくびをする理由

わんちゃんとの暮らしの中で、突然「ファーッ」とあくびをすることはありませんか
この「あくび」には実はたくさんの意味が込められています。
人と同じで「リラックス」や「退屈」している時にもあくびは出ますが、他にも「不安」や「興奮」を感じている時にもするのです。
これはカーミングシグナル(落ち着かせる信号)の一つと言われています。
どんなものがあるのでしょう?ご紹介します
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<高ぶった気持ちを抑える>
ご飯や散歩の時間になった時にあくびが出たりします。
これは嬉しすぎて興奮しているのを落ち着かせるためのものです

<相手の興奮を鎮める>
相手に敵意が無いことを伝える動作の一つです。
例えば、目をじっと見つめるとあくびをします。見つめる行為は犬にとっては「攻撃の前触れのサイン」
視線を反らしてあくびをすることで相手に「敵意はないよ」というサインを送るのです。
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<不安や恐怖を感じている>
知らないところ、嫌な思いをしたところに行った時や、叱られたりした時に感じたストレスであくびをしたりします。
落ち着かせようとするのと「これ以上は止めて欲しい」という意味が込められています

他にも
<単純に眠い・リラックスしている>
人と同じように脳に酸素を取り入れ活性化させようとします
これは生理的なものでカーミングシグナルではありません。

<病気のサインかも>
あくびの回数が増えたりした際には、ひどいストレスや体調不良を訴えている可能性があります
ただのあくびと捉えずに様子をよく観察し、場合によっては動物病院に受診してもいいでしょう

<人のあくびが伝染する>
実は犬も「もらいあくび」をするようで、2013年に東京大学での研究結果で発表されています
内容は、イヌに心拍計を装着して、飼い主と見知らぬ人があくびの動作を演じて見せ、イヌにどのような生理学的な変化がみられるかを調べたものです。
結果、飼い主と見知らぬ人のあくびを見ていても、イヌの心拍変動の数値に差はなかったそうですが、飼い主のあくびを見たイヌの方が、多くのあくびをしたそうです
このことは、イヌと人との感情的な結びつき、共感レベルの差が伝染性のあくびの生起や強さに関係していると言います。
今後、人からイヌへのあくびの伝染しやすさについて犬種差や個体差を明らかにすることで、人間社会で活躍する作業犬としての適性を判断できるようになることが期待されます
参照文献:オンライン科学誌『プロス・ワン(PLOS ONE)』
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あくびはカーミングシグナルの中でも気付きやすいサインの一つです。
もし、あくびの回数が増えるようなら、原因を探してみて一つ一つ取り除いてみて下さい

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