犬・猫の感染症について　⑧犬コロナウィルス感染症

犬コロナウィルス感染症とは
犬コロナウィルス感染症は犬コロナウィルスによって起こるウィルス性の感染症です。成犬に感染しても症状の出ない不顕性感染になることも多いです。しかし、子犬に感染すると下痢や嘔吐といった消化器症状が見られます。

症状
症状としては、突然、下痢と嘔吐を起こします。そのため、これらの症状が長引く場合は脱水状態になることがあります。また、便はおかゆ状の軟便で悪臭が強く、ひどくなると血便になることもあります。犬パルボウィルスと混合感染を起こすことが多く、その場合は症状が重くなります。

感染経路
犬コロナウィルスは、感染した犬の糞便や嘔吐物を舐めたり、汚染された食器などをしようすることで口から感染します。

治療
コロナウィルス感染症は軽度の場合もありますが、下痢・嘔吐などがひどい場合には、点滴や抗生物質などの投与を行い、場合によっては、下痢・嘔吐を抑える薬も使用することもあります。

予防
予防にはワクチンの接種が有効です。
ワクチン接種については、以前の記事でもご紹介しました。

特に成犬では、感染しても症状がでないままウィルスをまき散らす恐れがあるので、成犬になっても予防接種を受けることが大切です。
また、飼育環境や衛星管理を向上させることも大切です。

参考文献　共立製薬ワクチンパンフレット